下腹部痛-婦人科医師が説明する原因や検査
2023.05.27
下腹部に痛みがあると不安になる方も多いと思います。下腹部痛がおこる原因について婦人科に関する内容を解説します。
下腹部痛と診療科について
下腹部痛と聞いて、はじめに思い浮かぶのは内科や消化器科かもしれません。しかし、女性特有の病気が原因になっている場合もあります。婦人科(婦人科クリニックフラウ栄)へ相談されることをお勧めします。
下腹部痛の症状
当院には以下の症状で受診される方が多いです。痛みの症状だけでは、原因を特定することは困難です。婦人科(婦人科クリニックフラウ栄)を受診することをお勧めします。
・チクチク痛む
・腰も痛い
・生理前の下腹部痛
・吐き気もある
下腹部痛がおこる婦人科の病気は何?
PMS(月経前症候群)
PMSとは月経前の3〜10日間に始まり、月経が始まるとおさまる不調のことです。下腹部痛の他に乳房の張りや痛み、イライラや食欲増加、むくみなどがあります。
子宮内膜症
子宮内膜によく似た組織が内膜以外の場所に発生し、卵巣や子宮などがおおきく腫れる病気です。生理痛だけでなく、性交渉や排便時の痛み、腰痛を伴うことがあります。
子宮腺筋症
子宮内膜に似た組織が子宮筋層内に発生し、子宮が腫れる病気です。主な症状は生理痛や過多月経、貧血、骨盤の痛みや腰痛です。
卵巣嚢腫
卵巣嚢腫は卵巣内に液体や脂肪などが溜まる病気です。良性の卵巣腫瘍の中では最も頻度が高いです。初期には自覚症状はありませんが、進行すると腹痛や腰痛、頻尿などの症状が出ます。
性感染症
クラミジア、淋菌、マイコプラズマなどの性感染症が進行し、子宮頸管炎や子宮内膜炎、卵管炎などをおこし、下腹部痛の原因になります。しかし、性感染症は下腹部痛ではなく、オリモノの変化を自覚して受診することが多いです。
下腹部痛はどんな検査をする?
基本的には、婦人科エコー検査を行います。性交渉の経験のない方は、お腹の上からエコー検査をします。問診や診察に応じて、性感染症検査や血液検査(炎症反応や腫瘍マーカーなど)を追加します。
下腹部痛の検査料金
検査内容 | およその料金(3割負担) | |
---|---|---|
婦人科エコー | 1,600円 | |
性感染症検査 | 淋菌 クラミジア | 1,400円 |
トリコモナス マイコプラズマ・ジェニタリウム | 1,700円 | |
カンジダ | 1,000円 | |
梅毒 | 800円 | |
血液検査 | 炎症検査や白血球 | 1,000円(項目により変動) |
腫瘍マーカー(CA125など) | 1,000円(項目により変動) |
まとめ
女性の下腹部の痛みは様々な原因で起こります。婦人科では下腹部痛以外にも症状があれば、総合して必要な検査を行います。まずは、婦人科(婦人科クリニックフラウ栄)へ相談されることをお勧めします。