不正出血の原因-検査内容と費用も解説
2023.05.15
生理とは関係ない時に出血があると心配になる人も多いと思います。当院にも「茶色のおりものが心配」「生理か不正出血か分からない」といった方が多く受診されます。
不正出血の原因や検査について説明します。
不正出血どのタイミングで婦人科に行けばいい?
生理の時以外の性器出血がある場合は、ホルモンバランスの乱れといった治療をする必要のないものや、婦人科の大きな病気が原因の場合もあります。不正出血がある場合には、様子をみたり、期間を空けずに婦人科クリニックフラウ栄へ受診することをお勧めします。
下記の内容に1つでも当てはまる場合は、特に早めの受診をお勧めします。
・不正出血が2週間以上続く
・お腹の痛みもあるの
・閉経後の方
・不正出血が繰り返し起こる
不正出血と色の関係
不正出血の色はおりものにピンク色が混じったもの、生理のような鮮血、茶色とさまざまです。
ピンク色や鮮血の場合は、出血からそれほど時間の経っていない新しい血液です。茶色の場合は、子宮から出血がでるまでに時間がかかった場合です。
色の違いによって隠れている病気やからだの状態が分かるわけではありません。婦人科クリニックフラウ栄で診察することをお勧めします。
不正出血の原因
不正出血の原因は、子宮や卵巣、膣の病気が原因となることが多いです。
ホルモンバランス
卵巣から分泌されるエストロゲンやプロゲステロン、甲状腺ホルモンや脳の下垂体から分泌される黄体化ホルモン(LH)や卵胞刺激ホルモン(FSH)のバランスが崩れたり、プロラクチン(PRL)が過剰に分泌すると不正出血の原因になります。不正出血で受診される方で最も多い理由です。
子宮頸管炎
ウイルスや細菌が子宮頚管に感染すると、子宮頸管が炎症を起こし子宮頸管の粘膜が傷付きやすい状態になります。
子宮の病気
がんや良性の病気があると不正出血の原因になります。
薬の副作用
ピルやスルピリドの服用は、不正出血の原因になります。
不正出血と考えられる病気
不正出血が起こった時に考えられる病気について解説します。
卵巣機能不全
多嚢胞性卵巣症候群や高プロラクチン血症、甲状腺機能異常が原因で起こります。また、更年期もエストロゲンの分泌が減少するため不正出血の原因になります。
子宮頸がん
子宮頸がんは20代〜30歳代の女性がかかるがんの中で最も多いがんです。初期にはほとんど症状はありませんが、不正出血や性交時の出血が起こることもあります。
子宮体がん
子宮内膜にできるがんです。40歳ごろから増加して、50歳から60歳代でピークになります。閉経後の出血や不正出血がおこります。
子宮内膜症
子宮内膜によく似た組織が内膜以外の場所に発生し、卵巣や子宮などがおおきく腫れる病気です。剝がれるときに不正出血が起こります。
子宮筋腫
子宮の筋肉の部分に良性のコブができる病気です。卵巣から分泌される女性ホルモンによって大きくなります。
子宮腺筋症
子宮の筋層内に子宮内膜によく似た組織ができる病気です。
細菌性膣症
膣の常在菌のバランスが崩れて、膣のなかや子宮の入口に炎症が起こっている状態です。出血しやすい状態のため、不正出血の原因になります。
性感染症
クラミジアや淋菌、マイコプラズマなどの感染が子宮頸管まですすむと、子宮頸管炎になり不正出血の原因になります。当院へ受診される方の場合は、不正出血の症状ではなく、オリモノの変化で来院される方が多いです。
不正出血の検査内容と費用
子宮頸がんの検査を婦人科のエコー検査は必須です。婦人科エコーの画像診断の結果で子宮体がんの検査を追加することがあります。
性交渉の経験がない方は、基本的にお腹の上からエコー検査をします。
検査内容 | およその料金(3割負担) |
---|---|
子宮がん検診 | 1,100円 |
子宮体がん検診 | 1,500円 |
婦人科エコー | 1,600円 |
まとめ
不正出血の症状がある場合には、ホルモンバランスの異常が多いですが、なかには子宮頸がんなどの重大な病気の可能性もあります。様子をみたり、期間を空けずに婦人科クリニックフラウ栄へ受診することをお勧めします。